Falling Water 落水荘
自宅・住宅が楽しいところかどうかというのは、人生のクオリティに大きく影響を与えると思っています。くらしが豊かであれば、人生は楽しい。人生の多くの時間を過ごす自宅は楽しい空間であるべきなんです。
世界的な名建築と言われる住宅はたくさんあります。日本では安藤忠雄さんの住吉の長屋、古くは桂離宮など名建築住宅はどれも"住んでて楽しいだろうな"というのが共通点。
なんか"暮らしにくそう"だなというのも共通点です。今回は暮らしの”楽しさ”に主眼を置くことにして、"暮らしやすさ"はまた後日書きたいと思います。
この3つの住宅建築は"新しい住宅とはこうあるべき"という指標を示したと言われています。実験的要素もあったでしょうからこの3邸とも共通するのは"住みにくい"そうです。ただ、これらを指標に現代戸建住宅が進化を遂げたのは間違いなく、さらにこれらの住宅には"楽しさ、ワクワク"が詰まっていました。
その中でも圧倒的な非日常感を感じさせてくれるのがフランクロイド・ライトの落水荘です。落水荘はライトが1935年に竣工させたカウフマン邸のことです。カウフマンさんはピッツバーグのデパート経営者で大金持ちでした。
有名建築家に設計を頼むっていうのは憧れでもあり賭けでもありますよね。特にライトはヤバいエピソードが多い建築家でもあった様です。
ライトのプランに難色を示しながらも落水荘の設計・建築は進みました。
とても有名な建築なので 世界中から見学者が訪れる落水荘。1964年に一般に公開されてから4-500万人の来場者がいるという。見学は有料でいくつかプランがあり金額が異なる。今回我々が入ったプランはIn-depth Tour($65)という写真撮影も可能な館内ガイドツアー 。これ以外のツアーだと写真撮影禁止なので、せっかく見に行くならこれを予約した方がいい。枠が少ないので早めの予約が必要。
落水荘のインテリアでいちばんの特徴といえば、リビングから川にアクセスできるというこれぞ非日常感!という作り。リビングは自然石・石とナチュラルな色合いで統一されている。ちなみに見学者は家具や建具に触ってはいけない。全て一点もので世界遺産だから。
日本文化にも造形が深かったライトは座布団の様なイスや浮世絵などもインテリアとして採用している。リビングの暖炉には特注の窯があり、その収納のために岩にくぼみが作られている。こういう小技が建物の中至る所に散りばめられている。
リビングが有名な落水荘だが、各居室もいろいろな工夫が凝らされている。夏場の問題は湿気と暑さ。それを効率よく通風することで快適にしようという工夫だ。サッシが全て特注で作られており、家具もそのサッシに合わせる形で作られたものになる。落水荘のために数々のものがカスタマイズされている。
さて、今回はフランクロイドライトの落水荘の本邸について書いてみました。これ以外にもたくさんの特徴を持つ落水荘、次回ゲストハウスについても書いてみたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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